【後編】読書のハードルを上げすぎていませんか?読書アレルギーを克服したい人に「並行読書」をオススメします

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こんにちは!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

前回の記事で、読書好きは読書のハードルがとても低く、読書嫌いはハードルを上げすぎていると書きました。

 

shinkyushi.hatenablog.com

今回は、読書嫌いだけど本を読んだ方がいいと思っている。

そんな人にオススメする「並行読書」のやり方を説明します。

 

並行読書の目的は、とにかく読書のハードルを下げること。これに尽きます。

それではさっそく紹介します。

 

並行読書を始める手順

①本を3~5冊用意する

もっと多くてもいいのですが、3冊くらいから始めるのがオススメです。

本のジャンルはバラバラがいいでしょう。その方が読んでいて飽きないからです。

 

②好きなところから読み始める

どの本から読んでも構いません。どのページから読んでも構いません。目次を見て、興味のあるところから読み始めます。ただ、小説は初めから読まないと意味不明になることがあるので、ある程度は順番に読むことをオススメします。

 

③飽きてきたら、次の本を読む

「せっかく読み始めたのだから、せめて2ページくらいは読んでから…」とか考えてはいけません。そう思った瞬間から読書のハードルは上がり始めます。飽きたら躊躇せず次の本へ。次の本も、どこから読み始めても構いません。

 

④飽きたら次の本へ、を繰り返し、用意した本を2~3周読む

これを繰り返して「そろそろ本読むの飽きたな」と思ったら、スパッと読むのを止めます。

 

つまり、「ジャンル違いの本を何冊か用意して好きなところから読み始め、飽きたら次の本を読む」のを繰り返すのが並行読書です。

 

どうですか?「簡単そうだな」と思うでしょうか。

実は、世の中の読書好きと呼ばれる人たちはナチュラルに並行読書をしています。

いつも複数の本を持っていて、ちょっとした空き時間にパラパラッと読む。これなら負担にもなりません。

負担にならないから、継続できます。

継続すると、さらに本が読めるようになります。一回に読めるページ数も多くなります。

 

このようにして、読書好きは本から得られる恩恵をむさぼっているのです。

 

さて、ここまで読んでも「それでも、読書はちょっとなぁ…」と思っているあなた。

大丈夫です。本を読んだ方が良いと思っている、その気持ちがあれば充分です。

 

ここからは読書好きの僕が、読書嫌いによく聞かれる質問に答えていきます。

 

Q.どんな本を読めばいいか分からない

A.とりあえず、目についた本を三冊。問答無用で読もう

本当に、何でもいいんです。話題の本、本屋の目立つ場所に平積みにされている本、タイトルが気になる本、本のカバーが気に入った本、友人が読んでいる本、何でもいいんです。

読書嫌いは、本を手に取るまでに考えすぎです。どんな本も、読んでみないと内容はわかりません。買うのがもったいなかったら、電子書籍や古本屋を利用すれば安く手に入ります。

 

僕がよく使うのは図書館です。図書館のコスパは最強です。タダですし、たいていの本は手に入ります。近所の図書館に蔵書がなくても、リクエストすれば取り寄せてくれます。

 

Q.何冊も同時に読んでそれぞれの本の内容を把握できるの?

A.できます。並行読書なら。

読書嫌いの最大の誤解が「本は1ページ目から、順番に、最後まで読まねばならない」と思い込んでいること。こんな意味のない謎ルールは、たった今から忘れましょう。

読書に決まったスタイルはありません。

好きなところから読んでいいんです。

飛ばし飛ばし読んでいいんです。

最後まで読み切れなくてもいいんです。

「本は1ページ目から~」という謎ルールを律儀に守ってきたからこそ、あなたは読書嫌いになった可能性があります。

 

本を続けて読むには集中力が必要です。でも、人の集中力ってそんなにもちません。

せいぜい、もって45分くらいでしょうか。

ずっと同じ本を読んでいたら、よほど面白い本でないとダレてしまいます。

ダレる前に次の本に切り替えて、集中力を保つのが並行読書の狙いです。

集中力が保たれていると、3冊くらいの内容であれば本をとっかえひっかえしても内容を把握できます。

何なら「忘れたな」と思ったら、少し戻って読み直せばいいんです。

もう一度言いますが、読書に決まったスタイルはありません。

同じところを何度も読んではいけないと誰が決めたのでしょうか。

 

Q.最後まで読み切れなかった

A.その本がつまらなかったか、今のあなたに必要なかったんです

パラパラッとすべてのページに目を通したが、どうも読む気がしない。

そんな時は、潔く読むのを止めましょう。

すべての本が素晴らしいわけではなく、つまらない本もたくさんあります。

一説によると、1冊の本で必要な内容は3%しかないそうです。

今は「つまらないな」と思っても、1年後に読んだら「面白い!」と思える本もあります。

その本を読むかどうかは、今のあなたが興味を持てるか否か、で判断して問題ありません。つまらない本は置いといて、どんどん次の出会いを探しましょう。

 

Q.文字を読むのが苦にならないのか?文字が多いのを見るだけでもうダメ

A.誰だって興味のない文字の羅列を読むのはツラい

特殊な読書好きに「活字ジャンキー」がいます。活字ジャンキーは、とにかく活字が好きです。特に紙媒体の活字を好みます。

僕は読書が好きですが、かなりの飽き性です。一部の特殊な例を除けば、多くの読書好きが「飽き性だけど読書が好き」と言います。

飽き性と読書好きは矛盾しません。1年でどれくらいの本が出版されているかご存知でしょうか。

約7万冊だそうです。一ヶ月で約6000冊、一日約200冊です。

朝から晩まで本を読んでも、一日で200冊も読めません。

世の中にはそれくらい本があるんです。次々と読み飛ばして、興味のある本だけをじっくり読む。これで何の問題もありません。

 

Q.これだけは守った方が良い、というルールはあるか

A.1冊の本に目を通す期限は2週間。これだけは守った方がいい

読書のハードルを下げるための並行読書ですが、あまりにもノールールだとダレていまい、かえって継続できません。貸出期限を2週間にしている図書館が多いですし、それを一つの目安にするといいでしょう。

 

* * *

 

とにかく、意気込んで読書を始めるのはNG。この記事を参考にして、とにかく読書のハードルを下げてください。ハードルを下げて、継続してください。

継続すると言っても、毎日本を読む必要はありません。空き時間を使って始めてください。

あと、やり始めたけど3日で飽きてしまい、もう1ヶ月経ってしまった…という場合でも、またそこから再開すればいいんです。

「でも今さら」と思うでしょうか。その「今さら」をやるのが、本当の継続なんです。

 

最後に伝えたいことがあります。

 

「読書はただの趣味。得られるものは特にない」

 

気軽な気持ちで本、読んでみてください。

【前編】読書好きと読書嫌い、両方と話して気づいた8つの違い

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こんにちは!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

あなたは「本を読んだ方がいいのはわかってるけど、なかな続かないんだよね~」と思っていませんか?

 

最近、僕の周りの読書好き、読書嫌いと話していて気づいたことがありました。

 

それは「読書嫌いは、読書のハードルを上げすぎている」ということです。

 

ちなみに僕は、月に10冊ほど本を読んでいます。

 

この数を多いとも少ないとも思っていなかったのですが、文化庁の調査によると

1ヶ月に1冊も本を読まない人は47.5%、7冊以上読む人が3.6%

だそうです。

 

www.sankei.com

つまり1ヶ月で見ると二人に一人は1冊も本を読まず、7冊以上読む人は百人中三、四人しかいない。

どうも僕は百人中三、四人の方に入っているようです。

 

で、僕の周りの読書好きたちは、読書のハードルがとても低い。

 

  • 興味のある本はとりあえず手にとってみる。
  • 色々なジャンルの本を読む
  • 最初から順番に読まない
  • 最後まで読まない
  • 最後まで読めなくても気にしない
  • 面白くなかった本に費やした時間を無駄と思っていない
  • 読書すること自体が目的なので、何も得られなくても気にしない
  • 読書=偉いと思っていない

 

読書嫌いは、この逆です。

 

  • 本を手にとるまでに考えすぎる
  • 特定のジャンルしか読まない
  • 本は1ページ目から読むものだと思っている
  • 一度読み始めたら、最後まで読まなければならないと思っている
  • 最後まで読めなかったことを悔やむ
  • ハズレの本を引いた時に「時間を無駄にした」と思う
  • 読書は手段なので、得るものがないと損した気分になる
  • 読書は特別な行為だと思っている

 

読書好きは、ネットサーフィンをするくらいの気軽さで本を読んでいます。

 

読書嫌いからすれば「よくそんな事できるな」と思うかもしれませんが、そんな人でも毎日スマホまとめサイトを見たり、ブログを読んだりしているはず。

文章を読むのが特別苦手である可能性は低いでしょう。

 

にも関わらず、読書になると急にハードルが上がるのはなぜでしょうか?

 

これは学校の国語教育が原因だと考えられます。

 

国語の授業では、文章を音読して、作者の意図を考えて…と退屈な作業を延々と繰り返します。

また本の構成は、順番に、かつ全部読まないと理解できないようになっているものも多い。

 

これでは、本を読むのが嫌いになってもしかたないありません。

大人になったあなたが読書嫌いなのは適性がなかったからではなく、退屈な作業を延々と強いられていたせいかもしれません。

本当は面白いことでも、それを作業として強いられたら誰だって嫌になりますよね。

 

 でもこの記事を読むあなたなら、本当は本をもっと読めたら、読書嫌いを克服できたら、と思っているはず。

 

ならば「並行読書」をオススメします。

 

「並行読書」とは、複数の本を同時並行で読む方法です。

 

なお同じジャンルの本を10~20冊用意して一気に読み、知識を網羅する読書法を「パラレル(並行)読書」と呼ぶこともあるそうですが、僕が紹介するのはこの方法ではありません。

 

目的は、とにかく読書という行為のハードルを下げること。これに尽きます。

 

世の中に読書法は数あれど、結構マッチョ思考の方法が多いように思います。

速読とか、チャレンジシートを作るとか。ある程度の体力がなければ続きません。

 

読書のハードルが下がれば自然と継続できますし、継続できればさらに読書のハードルが下がってより読める。その最初の一歩をどう踏み出すか、が大切です。

 

やりがちな失敗が「さぁ読むぞ!」と意気込んで今まで読んだこともないような分厚い本を用意し、結局読み切れないパターン。

 

もしあなたの友人が突然「今度エベレストの無酸素登頂をやってみようと思う」と言い出したら、「いや、それはいきなり過ぎないか」と思うでしょう。

 

逆に、スニーカーでも登れる簡単な山ばかり登っている人が「登山のことはだいたいわかった」と言っていたら「いやナメてんじゃねーよ」とツッコミたくなります。

 

その中間を埋めるように、徐々に負荷を上げていけるトレーニング方法が「並行読書」なのです。

 

次回はその具体的な方法を説明します。

 

shinkyushi.hatenablog.com

それでも僕が鍼灸師を続ける5つの理由

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こんにちは!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

鍼灸師はアヤしい仕事です。世間からも「何やってるの?」と思われています。

稼ぎも多くありません。合コンに行っても、職業がアドバンテージなることはありません。免許をとっても実際に施術業務を行わない「ペーパー鍼灸師」が増えているようですが、賢明な判断でしょう。

 

にも関わらず、なぜ僕が鍼灸師を続けるのか?鍼灸師によって理由は様々でしょうが、僕が鍼灸師を続ける理由は5つあります。

 

鍼灸師を続ける理由その1:何たって、面白いから

5つあると書いといて何ですが、もうこれに尽きます。鍼灸は面白いんです。

だって、髪の毛ほどの細さの鍼をほんの数ミリ身体に刺すだけで、ダイナミックな変化が起きるんですよ。不謹慎かもしれませんが、一度この快感を味わうとアヤしいだけの鍼灸が一気に魅力的なものに変わります。

とは言っても、最初から鍼灸面白いな~と思っていたわけではありません。

今の技術に出会ってからです。現時点の僕にとって、最高の技術だと思っています。

もったいぶった書き方でごめんなさい。

 

鍼灸の技術の選び方については、こちらの記事に書いています。

 

どんな技術を身につける?鍼灸の流派を選ぶときは「再現性」「普遍性」「実用性」をチェックしよう(作成中)

 

鍼によるダイナミックな身体の変化を目の当たりにすると知的好奇心がムクムクと湧き上がってきます。

なぜなんだろう?身体はどういう仕組みになっているんだろう?興味は尽きません。

一生かけて追及するだけの価値があります。

 

鍼灸師を続ける理由その2:鍼灸だけができる職場に出会えたから

看板に「〇〇鍼灸院」と書いてあっても実際はマッサージや整体を行っていたり、もっと言うと鍼をやっていないところもあります。鍼灸の専門学校を卒業した後、初めて勤めた職場では、鍼は完全にサブ扱いでした。マッサージのあとに、ちょこちょこっと鍼をする程度。どの鍼が効いたのか、何に効いたのか、わかりっこありません。

そんな現状に嫌気がさしてしました。

だって、人の身体に鍼刺すんですよ?

1本1本の効果を確認しながらやるのが普通じゃないですか?

そうじゃなかったら、患者さんは何のために痛みを我慢して鍼を受けるんですか?

 

…こんなことを同業者(鍼灸師)に言うと煙たがられます。めんどくさいやつだと。

 

それでも「この症状に鍼をする必要があったのか」という疑問がなくなることはありませんでした。

効果が出れば何でもいい、と割り切ることもできませんでした。

 

鍼灸だけで価値のある医療を提供することはできないのか…と悩んだ時期もありましたが、今ではそれも含めて良かったと思います。

 

だからと言って、あきらめずに鍼灸の可能性を追究しよう!というつもりはありません。これはあくまで僕のケースです。

 

鍼灸師を続ける理由その3:生活に困らないくらいは稼げているから

開業鍼灸師の平均年収は200万円程度だと言われています。

利益じゃないですよ、売り上げです。そこから色々差し引かれます。

そんなんで、どうやって生活していくんですか?

鍼灸ができれば何もいらないんですか?

というか、それだけしか稼げない技術に誇り持てますか?僕は無理です。

 

今は幸いにして、鍼灸だけで施術を行い、23区で一人暮らしするのに困らないくらいは稼げています。

 

これは技術と収益構造の両輪があって成り立つものです。いやーありがたい。

あと数年、今の職場に出会うのが遅かったら僕は鍼灸師を辞めていたかもしれません。

それほど、鍼灸師の労働環境は劣悪なんです。

 

鍼灸師を続ける理由その4:手に職をつけたいから

元々、サラリーマンになりたくありませんでした。何か技術を身につけた職人になりたいと思っていました。そんな中でたまたま鍼灸と出会い、今の道に進みました。

 

今後「やっぱり鍼灸辞めようかな」と思うことがあるかもしれません。

それでも、何かしらの技術を身につけて、それで食べていく道を選ぶと思います。

 

変化の早い現代で、時代の流れを読むスピード感は僕にはありません。

そんな僕がとれる戦略は、時代に左右されないスキルを身につけることです。

苦手を克服して平均的な能力を獲得するよりは、圧倒的な強みを伸ばす。

その方が変化に対応しやすいのではないか。そう考えています。

 

鍼灸師を続ける理由その5:鍼灸業界はブルーオーシャンだから

日本国民の鍼灸の受療率、つまりどれくらいの人が鍼灸の治療を受けたことがあるか、ご存知でしょうか?

5%です。たったの5%。

これをチャンスが少ないと捉えるのか。まだ95%のブルーオーシャンが広がっていると考えるのか。

僕は鍼灸の未来を悲観していません。医療としてきちんとした価値を提供できるならば、鍼灸が必要とされる場面は無くならないでしょう。

ただ、今のままではダメです。適当なことを続けていても、社会的な信用は得られません。

社会にインパクトをもたらすような取り組みが必要です。

それも華々しいインパクトではなく、地道で堅実なインパクトです。

 

それができたなら「鍼灸師になるなんてどうかしてる」どころか

鍼灸師っていい仕事ですね」と言われる世の中になるかもしれません。

 

いつもそんなことを考えています。

 

 

「鍼って痛くないの?灸って熱くないの?」ってめっちゃ聞かれるので、正直に答えます

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こんちには!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

「仕事は何してるんですか?」と聞かれて「鍼灸師(しんきゅうし)です」と答えると、だいたい「え?シンキュウシ?」と聞き返されます。

 

そんな時は「“はり”と“きゅう”のやつですよ」と答えると「あー!」と納得してもらえることが多いです。

 

認知度が低すぎて悲しい限りですが、まぁ仕方ありません。

 

決まってその次に聞かれるのが

「鍼って痛くないの灸って熱くないの?」

鍼灸って効果あるの?」

この2つです。

 

まず「鍼って痛くないの?灸って熱くないの?」に答えます。

 

正直、鍼は痛いこともあるし灸も熱いことがある

これが正直なところです。「全然痛くないし、熱くないですよ~」とか言えずにすみません。

 

そもそも、なぜ痛さと熱さのリスクを冒してまで鍼灸をするのか?

それは

 

鍼でなければ治らないから

灸でなければ治らないから

 

こういった明確な目的があるからです。

少し優先度は下がりますが、

 

鍼灸の他に有効な手段がないから

 

こういうケースでも鍼灸を使うことがあります。

 

もしあなたが鍼灸治療を受けることがあって「治りたいけど、鍼灸は不安だな」と思ったら、担当の鍼灸師に「私の症状、鍼灸で無いと治りませんか?」と聞いてみることをおススメします。

 

良心的で勤勉な鍼灸師なら、他の治療法との違いを説明した上で、鍼灸を受けるメリットとデメリットを示してくれるでしょう。

 

逆に「私の症状、鍼灸で無いと治りませんか?」という質問に明確に答えられなかったり、鍼灸のメリットばかりを語る鍼灸師には気をつけた方が良いかもしれません。

 

あと、鍼の痛さと灸の熱さの“程度”にお答えします。

 

鍼灸治療を受けに来る人は、ある程度の痛みや熱さを覚悟してきています。

すごい勇気だと思います。

 

まず鍼の痛みですが「何も感じない」から「明らかにチクッと鍼を刺された」まで痛みの幅があります。

 

灸は「まったく熱さを感じない」から「あっつ!!!!!」まで熱さの幅があります。

 

また経験上、鍼の痛さや灸の熱さと、治療の効果は比例しません。

 

つまり「めちゃくちゃ痛くて(熱くて)効果のない治療」「まったく痛く(熱く)なくて、効果のある治療」もあります。

 

繰り返しますが、これらのリスクを冒してまで鍼灸をするのは

 

鍼でなければ治らないから

灸でなければ治らないから

 

という明確な目的があるからです。

 

もちろん良心的で勤勉な鍼灸師なら「痛く(熱く)なくて効果のある治療」を追究しています。

勇気を出して鍼灸を受けに来てくれた人の期待に応えるため、そして鍼灸師は「小さな刺激で大きな変化を起こす」ことが好きなんです。

 

リスクは最小限に、効果は最大限に…という当たり前を追究する鍼灸師が一人でも増えれば「鍼灸師になりたい?どうかしてる」なんていう世の中でなくなるかもしれません。

 

鍼灸って効果あるの?」に続く(作成中)

 

 

「気」とかわからないけど、鍼灸師やれてます

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こんにちは!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

僕は「気」が何なのか、よくわかりません。

見えたこともないし、感じたこともありません。

 

世間では、一流の鍼灸師は気を出したり、気の流れを読んだり、気を感じたりしている、というイメージがあるのでしょうか。

 

実際、理屈では説明のつかない方法で身体の状態を捉え、圧倒的な治療効果を上げている鍼灸師もごく一部にいるようです。

 

ですが、彼ら彼女らは一握りの天才だと考えた方が良さそうです。そうでなければ、世の中にもっと「気」を感じられる鍼灸師がいるはずです。

 

大半の鍼灸師は普通の人間なので、視覚・味覚・嗅覚・聴覚・触覚の五感から得られる情報しか認知できません。

僕も普通の人間なので、五感を使って治療に必要な情報を集めています。

 

自分の感覚ではっきりと認知しているもの以外を頼りにすると、治療の結果もあやふやになります。

行き先があやふやなのに走り出しても、ゴールにたどり着ける保証はありません。たまたまゴールの近くに着いても、それは偶然です。

 

偶然に頼って治療を続けるのは、とても辛い。患者さんに対して責任がとれないのはもちろんですが、霧の中を手探りで進むような治療を続けていて、まともな精神を保てる人はいません。

 

僕も偶然に頼って治療をしていた時期がありました。患者さんの訴えを聞いて、とにかく鍼を打つ。1本1本の効果や影響を考えている余裕はありません。

 

さんざん鍼を打った後、患者さんに「どうですか?」と聞きます。

ここで「楽になった」という答えが返ってきても、ホッとするのは一瞬だけです。

 

なぜなら、楽になった理由がわからないから。次に同じ症状の患者さんが来ても、同じ結果が出せるかわかりません。なんなら、同じ患者さんが同じ症状で来ても、今回と同じ結果が出せるかわかりません。

自分が何をしているのか、自分でもわかっていないんですから。

 

「こんなことを続けていては持たない」と思ってからは「できないことはやらない、わからないことには手を出さない」と決めました。

 

できることだけをやる。わからないことは深追いしない。そのかわり、できること、わかることにはキッチリ結果を出す。結果を出せることしかやらない…これを続けていると、最初はできることが限られているので対応できる症状が少ないのですが、そこからは少なくなるどころか他の症状への応用が効くようになり、かえって対応の幅が広がりました。

 

確かなものを積み重ねると、それは経験になります。

 

逆にあやふやなものをいくら集めても、経験にはなりません。

10年の臨床経験があっても、何の自慢にもなりません。

業界に長くいる、ただそれだけです。

 

いつか「気」がわかるようになるかもしれない、と淡い期待を抱いて鍼灸師を続けている人には残酷かもしれませんが、「気」を感じるために費やした年月と労力は報われるのでしょうか。

「気」がわかれば、治療で圧倒的な成果をあげることができるのでしょうか。

 

他人に理解されないけど自分は確かに「気」のようなものを感じていて、それで結果も出している。そういう人に僕が伝えられることはありません。

 

一方で「気」がよくわからないけど、何となくあるっぽいし、わかるようになったら良いな、と漠然としている人は、自分の五感で感じられる、確かなものだけを指標にした方がいい。

 

確かにわかるものだけを頼りに、僕は今日も鍼灸師やってます。

 

 

鍼灸には「何かあるんじゃないか」と思ってる人へ。

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 こんにちは!鍼灸師(shinkyushi)です。

 

鍼灸には “何か” あるんじゃないか、僕もそう思っていました。そう思っていたからこそ、鍼灸の道に進みました。

 

科学では解明できない何か。医学ではたどりつけない何か。中国4000年の歴史(?)もあるみたいだし。

 

で、今どうかと言うと「やっぱり何かあった」と思っています。

 

いやー良かった。これを見つけられなかったら、霧の中で鍼灸をやらなければいけなかった。そして、霧の中で鍼灸を続けるのはとても苦しい。僕もそういう時期があったからわかります。

 

で、さっきから “何か” “何か” と言ってますが、具体的な話をしましょう。

以下の3つになります。

 

鍼灸の “何か” ① 脱力すると新たな情報を身体から得られる

指先に力を入れてギュウギュウとマッサージしても、それなりの気持ち良さと効果は得られます。施術者としても、筋肉の硬さなどの情報はある程度キャッチできます。

しかし、その先があるんです。これを一度知ってしまうと「今までよく他人の身体触ってたな…」と思うほどです。

人の身体は「押されると押し返そうとする」というシンプルすぎる仕組みが備わっています。意識レベルではありません。反射的に、押されると押し返そうとします。

いきなり「押されると押しかえす」例を考えるのは難しいので、まずはその逆を考えてみます。

 

酔っぱらいを抱えたことは、誰にでもあると思います。

酔っぱらいは、まったく押そうとしていません。ぐでんぐでんに脱力していて、抱えようとするこちらに全体重をあずけてきます。当然ながら酔っぱらいの身体は支えにくく、いつも以上に重く感じます。

極端な例ですが、この酔っ払いと同じ状態を施術者が作り出すと、相手の身体に緊張を起こさせないことが可能になります。

もちろん酔っぱらうわけにはいかないのですが、脱力して相手の身体に触れると、反発を生まずに相手の身体の状態を診ることができます。

先ほどの「押そうと押し返そうとする」の逆は「どこから押されているかわからないと、押し返しようがない」となります。

 

身体は押されると無意識に加えられた力の方向と大きさを感じ取り、それに向かって反発します。ここで、脱力して相手の身体に触れると面白いことが起こります。

 

相手の身体は触れられたことを察知しますが、こちらが脱力しているため、力の方向と大きさを感じることができません。すると、押し返そうとしてもできなくなってしまうのです。

 

いやー人の身体って面白いですね。ちなみに治療では、脱力して触れても、なお緊張している部位を探し、そこの緊張が抜けるようにアプローチしていきます。

この触り方ができると、いっきに治療の幅が広がりますよ~身に着けるには、脱力できる人に教えてもらうのが一番です。身近にいればの話ですが。

 

ここまで読んだあなたならわかると思いますが、力を思いっきりこめてギュウギュウ押すと、筋肉は思いっきり反発します。マッサージ店でグイグイ押されて「お客さん凝ってますね!」と言われて「やっぱり凝ってたのか~マッサージ来て良かった♪」と喜んでいる場合ではありません。誰でもグイグイされたら筋肉は硬くなるんですって。

 

鍼灸の “何か” ② ツボは存在する

巷では「ツボは存在する」「いや、そんなものは無い」と論争が繰り広げられているようですが、ツボは存在します。

ツボは「鍼で刺激されるといつも決まった生理現象を引き起こす身体の一点」と定義できます。全身に存在し、その大きさはミリ以下のものから、比較的大きなビー玉ほどのサイズのものまで、さまざまです。

(※実際にビー玉の形をしているわけではなく、大きさのスケールの話です)

それぞれのツボごとに、身体に引き起こす作用が異なります。一つ一つのツボの作用を丹念に調べていくと、あるツボと特定の部位、あるツボと特定の動作が密接にかかわっている事がわかります。

なぜ世間では「ツボはある」「いや無い」というどちらの意見もあるのか?

それはツボが引き起こす作用を観察できていないからです。

鍼でツボを刺激する前後、ビフォーアフターをキチンと観察していないと、せっかく変化が起こっても気づくことができません。患者さんが楽になったかどうか、という感想だけを変化の指標にしていても、なかなかツボが身体に起こす変化に気づけないんです。

 

鍼灸の “何か”③ 体の離れた部位同士の連動

ツボが起こす作用を観察していると、明らかに無関係に見える身体の部位同士が連動していることがわかります。これを利用すると「遠隔治療」ができます。

遠隔治療とは、痛みや症状のある局所に鍼するのでなく、離れた部位に鍼で刺激を与えて症状を解消する方法です。

 

しかもこの2点は離れているにも関わらず、瞬時に反応するものが多くあります。

どういうことか?つまり、全然関係なさそうなところに鍼をして、瞬時に症状を解消することができるんです。

 

あやしいですか?あやしいのは承知しています。このブログだけで信じてもらうことはとても困難なので、まぁ良いです。

 

 

ここに上げた3つは鍼灸にある “何か” のごく一部です。むしろ言語化したことで失われた情報、伝わっていない情報があります。

 

それでも僕は言語化、具体化を続けていきます。

これしか鍼灸の神秘を解き明かす方法は無いと思うからです。

 

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

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柔道整復師とかマッサージ師の資格も必要?実際、鍼灸師の資格だけでやっていけるのか。

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こんにちは!鍼灸師(shinkyushi )です。

私たちの業界には、3つの国家資格があります。

鍼灸師

柔道整復師

・按摩マッサージ指圧師

それぞれ何が違うの?はこちらの記事にまとめています。


鍼灸師」「柔道整復師」「按摩マッサージ指圧師」は国家資格。それぞれの違いを説明します(作成中)


で、学生時代によく「鍼灸師の資格だけでやっていけるの?」「他の資格も取っておいた方がいいんじゃないの?」と言われていましたが、結論から言うと鍼灸師の資格だけで何も困っていません。

施術で困ることもありませんし、稼ぎも(そこまで)悪くありません。今からその理由を説明します。

鍼灸師の資格だけで困らない理由①できることしかやらないから

「色んな資格を持っていれば対応できる幅が広がって、多くの患者さんの役に立てる」聞こえは良いですが、実際は器用貧乏になりどれも中途半端、というパターンが多いです。
必要に応じてマッサージや鍼を使い分けれたらそりゃいいですが、どちらの技術もきちんと身に着けようとしたら時間がかかりすぎます。
専門学校に費やした時間とお金、いつになったら回収できるのか…考えたことありますか?

現実的に考えて、まずは得意な分野を徹底的に磨く。その分野では絶対に負けない。それを見つけるべきです。そして、その他には中途半端に手を出さない。
出来ないことをやろうとしても結果はついて来ず、あなたは信頼を失います。

できることをやる。できることだけやる。これが遠回りのようで、一番の近道なんです。しかも一つの分野を深く掘り下げた方が応用が効く。これは実際に一つの分野に集中して取り組んでいる方なら分かると思います。

鍼灸師の資格だけで困らない理由②キチンと稼げる環境にいるから

「どんな環境にいても学ぶことはできる」と言いますが、私は全く信じていません。意志の力より、環境が100万倍大事です。

自分が理想とする鍼灸師になるためには、身を置く環境を徹底的に選ばなければいけません。ここで妥協すると、時間ばかりが過ぎて気がつくと何も身についていない、というおそろしい事態になります。

そうならないためには、学生時代を有効に利用するのが一番です。先輩鍼灸師も学生には甘いので、結構重要なノウハウを気軽に教えてくれることもありますし。

鍼灸学生一年生がすべきこと。とにかく先輩鍼灸師に会いまくれ!(作成中)

鍼灸師の資格だけで困らない理由③資格が食わせてくれるわけではないから

理由①と少しかぶりますが、資格がたくさんあっても収入源が増えるわけではありません。誤解のないように言っておくと、資格は収入を保証してくれません。あくまで「鍼を打って対価を請求しても良いよ」という許可にすぎないのです。

資格をとってから「さぁどこに就職しようかな」では100歩遅いんです。

これを読むあなたが学生なら、まだ間に合います。「資格はあくまでも許可にすぎない」と3回唱えて、次の一手を打ちましょう。

これを読むあなたが既に資格持ちの鍼灸師なら、加えて今いる環境に悩んでいるなら、死にものぐるいで環境を変えましょう。意志の力に頼っちゃダメですよ。「その環境に居たら伸びざるを得ない」そんな環境を探しましょう。

鍼灸の資格だけでやっていけるか不安だな〜他のもとった方が良いのか?」と悩んでいるあなた。
必要に迫られた時で充分、間に合います。

新たな資格に費やすお金と時間があるなら、先輩鍼灸師に会いに行きましょう。気になるセミナーに出てみましょう。自分がなりたい鍼灸師のイメージを明確にしましょう。やるべきことはいくらでもあります。