【後編】読書のハードルを上げすぎていませんか?読書アレルギーを克服したい人に「並行読書」をオススメします

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前回の記事で「読書好きは読書のハードルがとても低く、読書嫌いはハードルを上げすぎている」と書きました。

 

shinkyushi.hatenablog.com

今回は、読書嫌いだけど本を読んだ方がいいと思っている…

そんな人にオススメする「並行読書」のやり方を説明します。

 

並行読書の目的は、とにかく読書のハードルを下げること。これに尽きます。

 

並行読書を始める手順

①本を3~5冊用意する

もっと多くてもいいのですが、3冊くらいから始めるのがオススメです。

本のジャンルはバラバラがいいでしょう。その方が読んでいて飽きないからです。

 

②好きなところから読み始める

どの本から読んでも構いません。どのページから読んでも構いません。目次を見て、興味のあるところから読み始めます。ただ、小説は初めから読まないと意味不明になることがあるので、ある程度は順番に読むことをオススメします。

 

③飽きてきたら、次の本を読む

「せっかく読み始めたのだから、せめて2ページくらいは読んでから…」とか考えてはいけません。そう思った瞬間から読書のハードルは上がり始めます。飽きたら躊躇せず次の本へ。次の本も、どこから読み始めても構いません。

 

④飽きたら次の本へ、を繰り返し、用意した本を2~3周読む

これを繰り返して「そろそろ本読むの飽きたな」と思ったら、スパッと読むのを止めます。

 

つまり「ジャンル違いの本を何冊か用意して好きなところから読み始め、飽きたら次の本を読む」のを繰り返すのが並行読書です。

 

どうですか?「簡単そうだな」と思うでしょうか。

実は、世の中の読書好きと呼ばれる人たちはナチュラルに並行読書をしています。

いつも複数の本を持っていて、ちょっとした空き時間にパラパラッと読む。これなら負担にもなりません。

負担にならないから継続できます。

継続すると、さらに本が読めるようになります。一回に読めるページ数も多くなってきます。

 

このようにして、読書好きは本から得られる恩恵をむさぼっているのです。

 

さて、ここまで読んでも「それでも、読書はちょっとなぁ…」と思っているあなた。

大丈夫です。本を読んだ方が良いと思っている、その気持ちがあれば充分です。

 

ここからは読書好きの僕が、読書嫌いによく聞かれる質問に答えていきます。

 

Q.どんな本を読めばいいか分からない

A.とりあえず、目についた本を三冊。問答無用で読もう

本当に何でもいいんです。話題の本、本屋の目立つ場所に平積みにされている本、タイトルが気になる本、本のカバーが気に入った本、友人が読んでいる本、何でもいいんです。

読書嫌いは、本を手に取るまでに考えすぎです。どんな本も、読んでみないと内容はわかりません。買うのがもったいなかったら、電子書籍や古本屋を利用すれば安く手に入ります。

 

僕がよく使うのは図書館です。図書館のコスパは最強です。タダですし、たいていの本は手に入ります。近所の図書館に蔵書がなくても、リクエストすれば取り寄せてくれます。

 

Q.何冊も同時に読んでそれぞれの本の内容を把握できるの?

A.できます。並行読書なら。

読書嫌いの最大の誤解が「本は1ページ目から、順番に、最後まで読まねばならない」と思い込んでいること。こんな意味のない謎ルールは、たった今から忘れましょう。

読書に決まったスタイルはありません。

好きなところから読んでいいんです。

飛ばし飛ばし読んでいいんです。

最後まで読み切れなくてもいいんです。

「本は1ページ目から~」という謎ルールを律儀に守ってきたからこそ、あなたは読書嫌いになった可能性があります。

 

本を続けて読むには集中力が必要です。でも、人の集中力ってそんなに持ちません。

せいぜい、もって45分くらいでしょうか。

ずっと同じ本を読んでいたら、よほど面白い本でないとダレてしまいます。

ダレる前に次の本に切り替えて、集中力を保つのが並行読書の狙いです。

集中力が保たれていると、3冊くらいであれば本をとっかえひっかえしても内容を把握できます。

何なら「忘れたな」と思ったら、少し戻って読み直せばいいんです。

もう一度言いますが、読書に決まったスタイルはありません。

同じところを何度も読んではいけないと、誰が決めたのでしょうか。

 

Q.最後まで読み切れなかった

A.その本がつまらなかったか、今のあなたに必要なかったんです

パラパラッとすべてのページに目を通したが、どうも読む気がしない。

そんな時は、潔く読むのを止めましょう。

すべての本が素晴らしいわけではなく、つまらない本もたくさんあります。

一説によると、1冊の本で必要な内容は3%しかないそうです。

今は「つまらないな」と思っても、1年後に読んだら「面白い!」と思える本もあります。

その本を読むかどうかは「今のあなたが興味を持てるか否か」で判断して問題ありません。つまらない本は置いといて、どんどん次の出会いを探しましょう。

 

Q.文字を読むのが苦にならないのか?文字が多いのを見るだけでもうダメ

A.誰だって興味のない文字の羅列を読むのはツラい

特殊な読書好きに「活字ジャンキー」がいます。活字ジャンキーは、とにかく活字が好きです。特に紙媒体の活字を好みます。

僕は読書が好きですが、かなりの飽き性です。一部の特殊な例を除けば、多くの読書好きが「飽き性だけど読書が好き」と言います。

飽き性と読書好きは矛盾しません。ところで、1年間にどれくらいの本が出版されているかご存知でしょうか。

約7万冊だそうです。一ヶ月で約6000冊、一日約200冊です。

朝から晩まで本を読んでも、一日で200冊も読めません。

世の中にはそれくらい本があるんです。次々と読み飛ばして、興味のある本だけじっくり読む。これで何の問題もありません。

 

Q.これだけは守った方が良い、というルールはあるか

A.1冊の本に目を通す期限は2週間。これだけは守った方がいい

読書のハードルを下げるための並行読書ですが、あまりにもルールがないとダレていまい、かえって継続できません。貸出期限を2週間にしている図書館が多いので、それを一つの目安にするといいでしょう。

 

 

とにかく、意気込んで読書を始めるのはNG。この記事を参考にして、とにかく読書のハードルを下げてください。ハードルを下げて、継続してください。

継続すると言っても、毎日本を読む必要はありません。空き時間を使って始めてください。

あと、やり始めたけど3日で飽きてしまい、もう1ヶ月経ってしまった…という場合でも、またそこから再開すればいいんです。

「でも今さら」と思うでしょうか。その「今さら」をやるのが、本当の継続です。

 

最後に伝えたいことがあります。

 

「読書はただの趣味。得られるものは特にない」

 

気軽な気持ちで本、読んでみてください。